色彩は「もう一つの心の言葉」です。 色は私たちの感情や記憶と深くむすびつきながら日々を豊かに彩り、心身に様々な作用を及ぼしています。色を使った表現を通して心を元気にしたり自分らしさを育てたりするアートセラピーを社会に活かしていきたいと思っています。

カラダとココロのワークショップ

27日、あきゅらいず美養品のご協力で「森の楽校」という気持ののよいスペースをお借りし「カラダとココロのワークショップ」を開きました。

私のアートセラピーとひびのさんのヨーガ、そして上川路さんのエサレンボディワークの3つを組み合わせた初めての試みです。

ふだんそれぞれの場所で活動している3人ですが、春を迎えるこの時期にやわらかい心と体と自分自身をとりもどせるような楽しいワークを、という思いで準備しました。

最初に光のエネルギーでもある色彩を使って、クレヨンで自分の体の感じを描いていただきました。それからヨーガで体をほぐし、そのあとはペアを組んで互いの頭や足を静かに包むように支え、深く呼吸を整えます。最後にもう一度自由に感じたままを描いて、新しいエネルギーを視覚から取り入れます。

私はアートセラピーの進行役ですが、他のワークには参加者として自分の体の声に耳を傾けました。

ヨーガでは普段意識できないところをゆっくり伸ばし本当に気持いい。だけどなんとなんと自分の体の硬いことか。(ショック!)
エサレンボディワークではただただ横になり、ペアを組んだ相手の手に頭を預け、自分が深ーいところに降りて行く感じ。
すごく気持がよくて体が緩んで、終わってもすぐには起き上がれませんでした。

思えば日常の中でこんなに静かな時間はまずありません。
そもそも私の場合、日中横になるというのはよほど具合の悪い時だけです。呼吸が浅くなるわけですね。

今回は6名のお申し込みに、むさしのみたか市民テレビ局の山田さんが取材をかねて参加してくださり、会場の「森の楽校」のスタッフのかたも加わって、和気あいあいとした雰囲気のなかで楽しくすごすことができました。

絵を描いたりおしゃべりしたり、体を芯からほぐしたり、ちょっと盛りだくさんかなと心配したけれど、意外と自然に時間が過ぎていきました。
色彩、ヨーガ、ペアワークという異なるアプローチによって普段は気づかないでいる心身の感覚が広がっていくような感じがしました。






今回は、いろいろな方の協力を得て開くことができた初めてのコラボレーションワークです。
また四季折々の変わり目などに、心や体がほぐれるような楽しいワークを考えて開いていきたいと思います。  


  • アートセラピーワークショップを開きました

    16日、17日、アートセラピーワークショップ「色で寄りそう気持とからだ」
    を開きました。

    本当に寒いなか5名の方が参加してくださいました。
    ありがとうございました。

    今回は最初に「こころ」と「からだ」のイメージをそれぞれ表現し、その後「浄化」をテーマにあたらしいイメージを描いていただきました。(作品を提供して下さったみなさまありがとうございます。)





    ハートを使って描いていただいた、今の心のイメージ。
    一枚目の方は何かを求めて動いていこうとする感じのする表現です。2枚目は複数のハートが描かれ、いろんなテーマが存在している感じが伝わってきます。



    こちらはある方の「からだ」のイメージ。頭と右手は仕事をして何かを常に生み出している部分。タッチも濃くがんばっているカラダです。


    そしてワークの後半では「浄化」をテーマに、例えば澄んだ水のようなご自分をそれぞれ想い描いて表現していただきました。

    澄んだ一滴の水のような、命の源の細胞。長年苦しんできた体の不調と向き合い、元気になっていこうとされています。


    自然のエネルギーの中で深呼吸。燃えるような空はオーストラリアの自然だそうです。


    銀河。ピンクの光。上のほうに描かれたのは青い地球と大きな木です。なんという優しい銀河でしょう。


    「許す私」というタイトルがつけられました。深いテーマです。ここにも宇宙的な月や太陽のモチーフが見えます。


    私たちは体が汚れたらお風呂にはいりますし、服が汚れたら洗濯をします。
    けれど、心の汚れはなかなか見えないだけについつい後回しになってしまいます。

    身近な画材で気軽に表現することで、なにか発見があったり、それを言葉にして自分のことを語ってみることで、楽になったり。
    アートセラピーが、常に変化の中をいきている私たちの気持の、ほんのちょっとでも助けになればと思っています。


    次回は4月にひらく予定です。


    ご興味のある方やお時間の合うかたは、ぜひご参加ください。  


  • Posted by turu at 18:24Comments(0)アートセラピー

    1年生「見て描く、見て描く」

    5歳から3年間アトリエに通ってくれているS子ちゃんは、今年2年生になる小学校1年生。

    そのS子ちゃんがここ2ヶ月くらい、いわゆる「観察画」というのを描いています。

    ここは好きな画材で好きに描く自由なアトリエなので、一年生に観察画というのは無理があるのではと思っていました。


    ですからS子ちゃんから「センセ、今日はなんか見て描くから、なんかなあい?」と言われた時も、
    『お家でお母さんから言われてきたのかなあ、まあ嫌がったらやめればいいか』くらいの気持で野菜やくだものなど家の冷蔵庫にあるものを出してあげました。

    技術的に難しいとか早いとかいうことではなくて、7歳と言えばまだまだ心のままに描き、自分の家族や好きなキャラクターなどの身近な世界に浸りながら少しづつ個性を伸ばしていく時期です。
    ですから何か対象に対して、ある意味冷静にこちらから近づいていかねばならない観察画は、小さな子どもたちのエネルギーとは違い自由であることを遠ざけてしまうのではないかと思うのです。

    でも始めてみるとこれが意外と面白がってくれて・・・、触ったり匂いを嗅いだり、その野菜や果物の中の色を考えたり。
    私もだんだん力が入ってしまって、「まっすぐの線で塗らないで、手でどんなふうにさわれるか考えてみて」などど、普段はあんまりしないアドバイスをつい言ってしまいます。
    でもそれをまた本人が受けとめてくれて、気がついたら一年生としてはなかなかの力作がいくつも出来上がっていました。




    こちらはモデルです。






    思えばS子ちゃんは大人もびっくりするくらいの大変なエネルギーの持ち主。
    5歳でアトリエに来始めたときからとにかくたくさん作るし描くし、基本は月に2回のアトリエも複数の曜日を利用し、多い時は5回も6回も通ってくれました。
    大きな模造紙いっぱいに描いたりしても疲れ知らず。お母さんが迎えにくるまでそれはもう夢中になってやっています。

    そして自分より年が上の子どもたちのすることも本当によく見ていてなんでもやってみたがります。
    そのエネルギーは粘土細工や木の工作にとどまらず、写し絵や布を縫うクッション作りもこなし、絵もクレヨン、チョーク、水彩、アクリルとそう言えば何でも経験済みです。

    そんな多くの時間と大量の作品数という積み重ねが、いわゆる大人の描くような「静物画」にたどりついても不思議ではないのかもしれません。
    私が「もうそれくらいでいいんじゃない?いい感じに描けたね」と言っても「やだ!そっくりに描きたい」といって聞かないくらい。

    自由画も観察画も心がもとめていれば力をくれる。

    これからまた、いろんなキャラクターや心の内面を表現していくような作品もたくさん生まれてくることでしょう。
    子どもの持つ無限の可能性と言うのをあらためて感じさせてもらってます。  


  • カラダとココロのワークショップ

    ワークショップのお知らせです。

    今月27日10時から正午まで、三鷹市野崎にある「あきゅらいず美養品 森の楽校」にてワークショップを行います。

    ヨーガの日比野ゆうこさんとエサレンボディーワークプラクティショナーの上川路尚子さん、そして私の3人のコラボレーション企画です。

    色彩のワークを楽しみながら、ヨーガとリラクゼーションで本来の自分の感覚をとりもどし、体の芯からリラックスしていただけるような時間をご一緒できたらと思います。

    ご興味のある方、お時間のある方はぜひご参加ください。

    予約は日比野さんまで(メール:flatyoga@parkcity.ne.jp、電話:0422-70-1233)。

    27日は水曜日なので、あきゅらいず美養品の「森の食堂」では薬膳ランチがお召し上がり頂けます。
    ワークショップの後にいかがですか。要予約です(0422-30-9870)。
      


  • Posted by turu at 09:21Comments(0)お知らせ

    色や配色、子どもの気持

    子どもたちは色彩をとても自由に使います。

    ですから子どもたちの絵には、その時々の感情や欲求が素直に表現され、色彩やタッチからさまざまなメッセージがつたわってきます。

    保育園に通う5才の女の子が描いた3枚の絵です。


    一色づつ丁寧に水で溶いた絵具でしっかり描かれています。大きな手の女の子は自分自身。
    ちょっとクールな赤紫は、昨年妹が生まれてお姉さんになっただけに、大人っぽい感情の現れも感じます。

    2枚目はちょっと重そうな石のお屋根のお家。

    面白いモチーフだなあと思って見ていたら、同じオレンジで描いた太陽や雲も一面青で塗ってしまいました。
    「あれ?夜になっちゃった」と言いながらも楽しそう。

    オレンジと青という対比的な配色はそのまま二つの心を表すことがあります。
    妹が生まれ、お姉さんになったという大きな変化のなかでちょっぴり複雑な気分なのかもしれません。

    3枚目。大きな木を描いたころにお母さんがお迎えに見えました。

    やさしく見つめるお母さんとなにやら楽しそうに会話しながら絵ができあがっていきました。
    この絵は前の2枚と大きく違います。
    モチーフもたくさん、それらを関係付けるバックもしっかり描かれ、中間色の多い情緒的な雰囲気の絵になりました。

    大きな変化は、お母さんとの会話のマジックなのかな?。


    描かれた女の子の色は黄色です。黄色は子どもたちが大好きな色。あまえたり大事にされるために発している欲求の色です。
    いつもはただ大きく描かれる手の表現も複雑。いろんな色で塗られています。胸のハートマークのような模様も黒がちょんと置かれています。
    もともとおしゃべり好きで、情緒の安定した感じの女の子。
    生活の変化を自分なりに受けとめて変わっていこうとしているような、いろんなメッセージを感じる絵です。

    普段仕事で忙しいお母さん。やさしいお母さんとどの絵も大切そうに持って帰ってくれました。

    絵は子どもたちの「今」そのものです。
    だから子どもたちが帰るとき、作品も一緒に帰ろう、という空気があると私もとても嬉しくなります。

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    <お知らせ>
    アートセラピーワークショップ
    「色で寄りそう気持とからだ」
    2月16日(土)13時半~15時半
    2月17日(日)10時~12時


    会場:三鷹市市民協働センター
    参加費:2000円(お茶と小さなお菓子付)

    お問合せ・お申し込み: アトリエ・コスモス 片倉洋子

    0422-34-3448
    color-y@s7.dion.ne.jp