新川保育園園内研修

turu

2012年05月26日 10:22

24日(木)、三鷹市新川保育園園内研修に講師の一人として出かけました。
メイン講師は、アートセラピストの小保川協子さん。私はサブ講師としてお手伝いに入りました。

まず午前9時半から年長さん(5歳児)のクラスで絵の実践活動です。タイトルは「筍の観察画」なのですが、まずは五感でしっかり感じてもらうことから始めます。

4人づつ座っている園児のテーブルに、土がついたままの大きな筍をドーンと置きます。

小保川講師の声かけにみんなキャーキャー言いながら、触ったり匂いを嗅いだり叩いてみたり
そして講師の「どこから出てきたのかな?、雨がふったらどうなる?、大きくなったら何になるだろう?」そんな問いかけに、園児たちも思い思いのことを言い合ってワイワイおしゃべり。

触ることしゃべること15分余り、いよいよ描画にはいります。
「さあ、まず自分の好きな色から塗ってみよう!」のスタートに園児も保育士の先生方も意外な様子です。
「筍なのに茶色でなくていいの?」「好きな色からでいいの?」
そうです、見えていないけれど筍の皮の中に隠れている中身を感じながらまず好きな色で塗っていきます。それからあとはもう子どもたちまかせ。

土や空が描かれたり、青竹や人、おうちや花など筍を主役にそれぞれの世界がどんどん広がっていきます。
金環日食の太陽を描きこむ子もいて、30分後には20人余りの園児それぞれの個性豊かな筍の絵ができました。



そして夜6時から8時は保育士の先生方への講義です。新川保育園だけでなく、他の保育園からも多数参加され36人もの現場の保育士の方が集まってくださいました。

苦手意識を持たずに楽しめる表現活動、というテーマで小保川講師の説明にそって「スイカ」の絵を描いてもらいました。
五感で感じ、様々な方法で制作していくうちに、上手下手という概念から離れて楽しんでもらうことが大切なのですが、先生たちも「おもしろいねえ」と言いながら様々な工夫をこらして制作してくれました。

本当にひとりひとりの個性が際立っています。


最後に全体を通しての感想では「筍の絵で好きな色から塗るという発想がおもしろかった」「子どもの個性や気持をそのまま受けとめたい」などの声が多くが聞かれ、私たちとしてもほっとしました。

なぜって、やっぱり「描画指導研修なのだから、上手に描く方法を教えてほしかった」と言われたらどうしようという気持ちもあったからです。

仕事の後で疲れもある中、熱心に取り組んでくださり、さらに先生方の「子どもに寄りそう」という姿勢や暖かさがつたわってきて私たちも胸が熱くなりました。

保育園の現場に入り、先生方ともお話するという貴重な体験の中で、たくさんの新しい発見がありました。

自分の思いを楽しく表現できれば、子どもたちの中に自信や自己肯定感がきっと育っていくはずです。あらためてそんな思いを強くした一日でした。

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