初めてのジブリ美術館

turu

2017年02月02日 11:58


早くも暦は2月になってしまいました。先月末は、「調布市文化会館たづくり」や「三鷹市芸術文化センター」に出かけ、この時期開かれている小学校図画工作展を見てきました。

アトリエからも何人か選ばれているので、子どもたちからも「センセイ、見て来てね!」と言われていました。

時間をかけてていねいに作られた作品はどれも見ごたえがありました。ただ、材料やプロセスも同じせいか、どの学校も同じような感じの印象になってしまうのは否めません。でもデザイン的なテーマや墨をつかった作品など、いろんなヒントが得られて楽しかったです。


そしてもうひとつ、「三鷹の森ジブリ美術館」に初めて行きました。長く三鷹に住んでるのに、近いからいつでも行けると思っていたら、ようやく今頃になってしまいました。

チケットは三鷹駅前の観光協会で。三鷹市民枠があるので、その日に当日分のチケットをゲット。
以前はこの市民枠で遠方から来る親族や友人のチケットを買ってあげたりしていました。でも、最近は購入者以外の人が使うことや、転売などの行為を規制するため、チケットのすべてに購入者の名前が印字されるようになりました。買った本人が、ちゃんと行ってね!ってことなのですね。あんまり考えないで買ってたなあ。

でもまあ、とにかくチケットを手にうきうきとジブリへ。門のところに係の人が二人立っており、チケット提示を求められました。それから「お名前をお聞かせください」とチケットと名前の一致を確認。無線のインカムで「三鷹市民枠のお客様ご案内です」とつぶやいて、それでやっと建物入り口まで案内してくれました。

おとぎの国のような館内は、そこにいるだけで楽しく興味深い展示がたくさんありました。中国人の団体さんや、小学生、幼稚園の子どもたちもいっぱいいてすごくにぎやか。(ちょっとやかましい)

それでもゆっくり見て、出口ちかくまで来るころには、私の心は不思議ななつかしさと、むしろ地味な味わいに包まれていました。
子どもたちが喜びそうなアニメ上映や動く展示もあったけど、やっぱり制作過程を再現した部屋やコーナーからは、気が遠くなるような時間の積み重ねが伝わってきます。ストーリー・ボードというおびただしい数のスケッチや、ストーリーにそったラフには圧倒されます。写真や資料の数々や、短くなって持てなくなった鉛筆の山、1000色以上のセル画用の絵の具の瓶、どれもこれもアニメーションをつくる膨大な手仕事を物語っていました。
そして美しい背景画。美術と呼ばれている背景の絵は、A4やB4くらいの大きさに、ものすごく壮大な山々や美しい風景が描かれており、意外と小さいことに驚きました。そして「削用」や「彩色筆」といった日本画で使うような和筆がずらりと並んでいます。「ああ、こうやってあの美しい背景が描かれたのか」とただただ長~い道のりに感動し、色の美しさにひたるような気持ちになりました。

もちろん今はコンピュータグラフィックが主流なので、セル画もその絵具も使うことはありません。ほんとうに他の世界同様アニメも進化し続けているのだと思いました。

あんまり人がいっぱいいたので、ショップに寄るのを忘れて出てしまいました(残念!)。次に行く時はショップもゆっくり見たいと思います。




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