失敗は消さなくていい!!

turu

2018年10月12日 13:50

今年ももう残りどれくらいだっけ?というような季節になってしまいました。
なかなか子どもたちの作品紹介もできず、いろんなことに追われる日々です。

この新しいアトリエになって良かったことはたくさんありますが、なかでも卒業した6年生が中学生になってもアトリエをやめない!というのは嬉しい発見です。

自宅でやっていたときは、なんとなく中学生になると離れていくということが普通でした。

でも今年中学生になった子たち(5人)は、月に一回程度になっているものの、みんな通ってくれています。通りに面していることや専用の場所であることが、よりオープンで来やすい感じになっているのだと思います。


その中の一人、中一のS君がいまはまっているのが、ペンスケッチ。絵の好きなS君に、2003年に出された永沢まことさんの本を紹介したところ、おもしろそう、と取り組んでくれました。

鉛筆などの下書きをせず、モチーフをイラストペンなどでいきなり描いていきます。
うまく描けなくてもOK!どんどん描いて、少々曲がったりゆがんだりもかえって味がある。

最初は「えー、下書きなしなのー?」といってたS君も、意外とおもしろかったようで
「センセ、これいいね!」
「らくだわー」
「失敗を消さなくていいんだ!!」
とすっかりペンスケッチのとりこに。

そうか!
「失敗を消さなくていい!」そんな発想、そもそも私には無かった!
絵の好きなS君の「いい練習」になったらいいなというくらいの気持ちでした。


鉛筆の下書きを消してはまた同じところに描いて、うまく描けない、だからイヤという経験はだれもが思い当たるでしょう。
S君もそう言ってました。
失敗は消して直してまた消して。これでは面白くないのはあたりまえ。
下書きなしのペンスケッチは描き直すということができません。
だからこそ、そこに楽しさも大胆さもあるのです。


ペンスケッチのおもしろさ、新たな視点をを中学生のSくんに教えられました。
子どもたちの心はやわらかくてあたたかい。
S君のスケッチはどんどん力強くなっています。芸術の秋です。










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